犬の群れと隔離の違い
隠された真実!
隔離されて育った子犬たち。
本来ならば、その子犬期に犬として生きていくための知識をたっぷりと吸収する時期であり、その機会を逸した子犬というのは、認知するための能力の欠落、情緒不安定ともいえる精神的障害。いわゆる何の前触れもなくキレる行為。よく事件になっているいきなり人を襲う行為もこれにあたります。
適応障害。人間の言葉に当てはめると、このような精神的に欠落した部分を持ってしまい、それこそ社会復帰ができない子へと成長してしまいます。
当犬舎では生後4ヶ月間は、何かしらの刺激をあたえるわけですが、それが群れでの生活・人間との交流なのです。この二つとも子犬にとっては大変重要な経験であり、子犬期の育成環境によっては、実に様々な精神障害を持つ犬を増加させることになってしまいます。そのような犬は、まず犬社会にも溶け込むことが出来なくなり、それが同族殺し。とくに繁殖犬に多い、子殺しへと発展してしまいます。また、人間社会にも溶け込めず、人と犬の違いまで理解できないのです。そういった子の多くは、本能的に動くモノに対して攻撃を仕掛ける行為を行いますが、この行動に対してのしつけ・訓練は、まず不可能なのです。
それはどうしてか、
自分の感情を表現する言葉・ボディーランゲージを持たないからであり、そのため、仲間とのコミュニケーションもとることができないのです。だって話せる言葉を持っていないのだから。
犬の社会だけで過ごして、人間との交流がなかった子犬期を過ごした犬は、逆に犬社会では上手に適応しますが、人間の社会には馴染めず、まるで野生化したような犬となってしまいます。
逆に人間の手によって育てられた子犬期を過ごした犬は、犬社会には溶け込むことが出来ないのです。
問題行動に悩む犬をお持ちの方は、大抵が犬の社会性の欠落があり、これは成長した後に犬の社会性を学ばせようとしても、絶対に無理なことで、これはその後の人生をそのまま欠落した状態で生きていかなければならなくなるのです。
これが顕著に出ているのが、小型犬です。もちろんすべての犬種に言えますが、この二つの社会性は、現在の人間主体の社会では、絶対に必要なものであるのです。
隔離されて育った犬というのは、感情を現す表現ができないため、その表情は視点が定まっていないように見え、そして考えることができないため、何の前触れもなくいきなり攻撃を仕掛けてしまうようになります。
大型犬が人を襲ってかみ殺すという事件は、この犬の社会性の欠落が原因であることが伺えます。子犬期の過ごし方によって、精神的障害を抱えることがあるということ。これを認知し、犬を飼うことが重要だと言えます。