分離不安の克服
実はよく理解できていません。
申し訳ないけれど、こればっかりは何とも言えません。
私が経験していないものですから、どうやって克服するかが理解できていないのです。
分離不安といっても、その種類は色々とあるのですね。
室内ではゆったりと過ごせるのに余所では離れるとダメ・・・。
これはただ単に信頼関係がしっかりと築けていないからです。
クセを取る二つの言葉のうち、紹介しているほうの言葉を使って見て下さい。大抵これで変化が見られます。
これが重度の場合、心の成長を促進させるための付き合い方、環境の変化が必要になってきます。
一人でいることに対しての不安を持っているならば、それを紛らわす方法。例えば、仲の良い子を作って一緒にいさせるとか。しかもそのもう一人の子はしっかりと犬の社会性をこれでもか!くらい入った子。もしくはその余所の環境で冷静にその環境が不安を与えないものだと理解させること。やはりこれにも頼りとされる飼い主にならないといけないでしょう。おおよそ経験不足からでる行為なのですから。それと不安を抱えたままで、心の余裕がない子ですから、そういった子は心の成長を促すと割とすんなり克服してしまいます。刷り込みの入ったホワイトシェパードの場合、大抵これにあたります。家族が少しでも離れていったとき、行動を示す子ってよくいます。ですが、これは本当に飼い主のことを理解させているのか、甘やかし(いわゆる要求・優位性を示す行動)が存在していないか。これを考え直して下さい。毎週末のお勉強会で来られる方の半数近くはこれを感じます。まあ、とてもかわいい仕草で見ていることが出来る子もいれば、飼い主と一緒にいたいがために、ドアなどの破壊行動(本人は破壊しているとはまったく思っていない)にでる子がいます。ただ、これは非常に簡単に卒業してしまいます。
「飼い主」に対しての再認識をさせることによって解決できたのです。それはサイトの至る所で書いていることを実践してみて下さい。必ず変化が見られます。これは離れることに対しての不安から目の前のモノを破壊する行為。ずっと果てしなく泣き続ける行為。家中を走り回る行為。しかし、これらの行為の中にはそのほとんどが、自分の体を犠牲にすることはまずあり得ません。ただ飼い主のことを理解させていない信頼関係の不足から出る行為であって、これらは必ず解消します。
しかし、それとは違う深刻な子もいます。
それは飼い主が離れていき、一人部屋の中で取り残されたとき、嘔吐や下痢、そして体中を咬んだりしてボロボロになる子。これが本当の分離不安といえます。症状は様々です。
これも原因と思われることがたくさんあります。刷り込みの程度。幼犬時期の生活環境。幼犬期にブリーダーが促す人間の社会性の刷り込みの程度。ここに問題があるようです。
どうしてそのように感じるのか。
それはあまりにも極端な行動にあります。犬らしさを失っているのです。
犬らしくない行動なのです。自分自身で上手に対処する事ができないのですから。これを非常に感じるのは、幼犬期の過ごし方に相応しくない環境であったことが感じ取られます。幼犬期の過ごし方というのは、非常に大切なのです。それは我々人間でも同じ事が言えます。
幼犬の時期は非常に大切な時期なのです。それを理解していないために、精神的障害をもつ犬を人間自ら作り出しているのですから。
本当の分離不安の克服。それは人間的治療が必要になることでしょう。精神的治療です。これには薬が必要になり、おそらく一生治らないものかもしれません。
安心できる場所が出来ない限り、この克服は出来ないと思いますが、その安心できる場所も自分で見つけ出せないくらいですから。
重度の分離不安を抱える犬、それはブリーダーからペットショップへと子犬が引き渡される際の月齢。そしてその前のブリーダーの子犬管理の仕方。
適切な幼少期の精神的成長が促されていなかった場合、犬らしくないおかしな行動を取ることが非常に多いのです。
「犬の社会性」の初期段階ですら経験していない犬があまりにも多すぎ、そして普通では考えられない犬の行動をとります。おそらくここが問題だと思われます。